付近に売買事例のない土地の評価

土地を300平方メートルばかり買うことにしました。その土地は地主から時価で分けてもらうのですが、近所にはまだ売買の前例がなく、どのくらいの価額で譲り受けたらよいかわかりません。このような土地の評価方法はどうすればよいのでしょうか。
不動産鑑定評価基準では、土地を評価するのに、市場資料比較法といって、売買のあった事例から比較検討する方法と、収益還元法といって、土地の収益、例えば畑や田でいえば、作物の収穫量と価格によって計算され、宅地については、宅地上の建物の用途から資本化して考える方法とかあるとされていますが、造成地や埋立地などでは、造成費や埋立費が宅地価格形成に大きな役割をしており、それは復成式評価法によって計算されます。しかし、各評価法には特徴と欠点とがありますので、できるだけこの三つの方法を併用して、考えの一致したところで最終決定をすることになっています。評価は一つの判断ですから、以上に述べた市場資料比較法、収益還元法、復成式評価法等をやってみて、縦、横からなるべく三者一致するような価格を出すのが望ましいのです。

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土地

市場資料比較法というのは、すでに取引された事例を比較して決定するので、その事例が評価対象の土地と同類型で、適切な価格によって売買されている例である場合は、最も適当な価格を判定することができます。しかし、都合よく対象物件と類似した、そして適切な取引事例であるものは、見つかりにくいものです。土地は所在する位置で値うちが違うものですから、事例が対象土地に接近したところにあればあるほど、類似物件として重要なわけです。本問にあるように、近所に売買事例があればこれに越したことはありませんが、近所に売買事例が無いときでも、その周辺に事例を求めれば、必ず何ほどか関係づけうるものがあるものですから、もっと遠く広く視野を広げて求める必要があります。これを評価基準では需給圏を広げるといっています。しかし、需給圏を広げると、少なくとも位置の類似性は次第にぼやけてきます。しかしこれは、対象地との位置の相進度を判別し、修正をして比較することができます。他の点でも相違点があったら、取引事情が異なったりしても、対象物件とどのような点がどのくらい異なるかを判断して、違った割合だけ土地の価格を割引したり割増したりして決定します。
本問では300平方メートルくらいの土地とことわってありますか、対象地の坪数が大きいとか小さいとかで単価が変わってくるものです から、注意を要します。そのようなとき、他の方式、例えば収益還元法でその土地の収益価格を評価してみて、その面から取引事例を検査、修正し、買手としての最高限の価格を評定するとか、埋立地とか造成地であれば、復成式評価法により、その土地を取得するのに要した原価を計算してみて、売手としての最低限度の価格を考えてみるとか、反復、往来して最終価格を定めます。不動産の価格は、価格形成の一般要因や個別要因が相関連してきまるものですから、それら要因となっている資料は できるだけ多く集めて、判断の糧とするとよいと思われます。
固定資産税の課税標準価格や、相続税や贈与税を算定する際の基準となる路線価などは、その土地の直接的な評価の目安となるものです。ただ、それらの価格の何倍が評価価格であるというように、固定した倍率で単純に価格を決定することは、危険ですから避けた方がよいと思われます。あくまで、すべての要素、要因を関連させて考え合わさなくてはなりません。

土地
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