土地と建物の使用権の評価

土地と建物を一括して購入した直後、都合により建物を手放さなければならなくなりました。それでも土地だけは確保しておきたい場合に建物の売却価額はどのようにしてきめたらよいでしょうか。
建物を評価することは大変むずかしく、建物の価値はその建物のある場所や使用年数などによって変化するからです。本問の場合のように土地と建物を一括して購入した後に建物を手放そうとするときも同じです。というのは、建物が売買されるとき、取壊しを目的とする場合でないかぎり、その建物か継続して使用されることが暗黙のうちに契約されているものと解するのが社会通念だからです。建物が売買されるときには、その敷地の使用権もこれに伴って売買されることが慣習になっているのです。土地使用権は、その土地の借地権の価格に相当するものとして計算されます。そこで、本問の建物価格を算出するには、今新しくその建物を建てるとしてどのくらいの建築費がかかるかを見積もり、その建物が建築されてから何年くらい経過したか、今後どのくらいもつだろうかを推定して、いわゆる物理的にみた建物の現在価格を計算し、これに借地権価格相当分を加えます。場所的環境価値などは、借地権価格を評価する際に、それに含めて見積もります。

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所有の建物に数年前から何ら権利のない者が住まっていますが、この建物を売るとすると、その価額はどのように評価されるのでしょうか。
建物に何ら権利のない第三者が住まっているということからは、その建物に正当な借家人以外の第三者が住まっている場合が想像されます。この場合、たとえ同人が家主に無断で同建物を使用していても、家主は当然には、この第三者に、借家人に対する判決に基づいて同渡の強制執行をすることはできません。なぜなら、判決の効力は原則として第三者に及ばないからです。したがって、このような場合、家主が当該貸家の同渡を得るためには、本来の借家人のほか、現在の居住者をも被告として、訴訟を起こさなければなりません。またこの訴訟係属中でも、借家人が他の第三者に貸したり、借家権を譲渡したりするかもしれません。このようなときには、たとえ借家人に対して同渡の判決を得ても、次の居住者には何ら効力がありません。このよ うなことが見通せる場合には、原告は、借家の明渡を請求する訴訟を提起するさい、占有移転禁止または現状変更禁止の仮処分をしておく必要があります。仮 処分申請には、費用、ことに保証金の積立を要し、それは通常、建物価格の10〜20%程度です。このように権利のない第三者が居住している建物においては、直接の債務名義がないので、訴訟や仮処分にかなりの費用と時間と手数を要します。このような費用のほかに、基本的に生存権などを考えると、立退強制にはよほど の困難を伴うものと見なければなりません。このような理由から、何ら権利のない第三者の居住している建物の価格は、借家権の価格の半額程度を相当と考えます。

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