適地が不適地化する状況

適地が不適地化する状況とは、現在住宅適地であるものが不適地化する状況、および将来住宅地となるものが不適地化する状況をいいます。また、適地が不適地化する状況を打開するという概念のなかに、不適地化されてしまった地域を適地化するという概念も含まれていることとします。住宅適地か不適地かの判断は、宅地が一定水準以上であるかないかによって決まります。しかし、水準というものは可変的でありかつ相対的であるため客観的にはつかみにくいのですが、繰返していうならば適地とは、宅地開発事業によって開発されうる未宅地または開発された宅地をいうこととします。適地の不適地化を防止することについての提案として最も徹底した形でいうならば、都市のすべての地域について、最も合理的な土地利用計画をたて、それに従って、必要で最小な土地利用規制と金融措置、ならびに改良事業と建設事業を行ない、最も計画に近い土地利用が実現できるような計画立案およびその処理方法の確立です。しかし現状ではそのような計画を立案するだけの基礎理論が作られていないません。

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土地

都市が発展するかぎり、放置すれば、過密化の勢いを一般に抑えることは難しい。一般的には建築基準法によって、建物の容積を規制することに頼っているわけですが、実際問題として、厳しさを増す住宅難のなかで、かろうじて住居を得られる木造賃貸アパートを禁じるというようなこととなって問題は大きい。その意味で、過密化がいや応なく進むであろう地域を都市改造し、政府資金を入れて、適正な密度計画を保った地域を作ることが、単なる現制ではできない徹底したやり方であるということがいえます。あとは、いかに民間資金を導入し、かつ低家賃を保たせることができるかという問題です。
混合化は既存住宅地に、住宅環境を阻害する建築物が侵入してくる場合と、工業地に住宅等が侵入して、工業活動を制限するような状況をいいます。これに対する方法は、建築基準法に基づく用途規制があります。しかし現行の用途地域制は、混合化を防止できる仕組みになっていないので、これを本当に実現しようとするには、まず既成の混合地域純化のための移転事業を徹底的にやることであり、それに対応して建築基準法を改正強化することです。次に新開発地では、用途混合を起こしえないよう、公的市街地開発を施すことです。
跡地利用と移転先の団地造成、例えば、住居、準工業地域内の工場を既成市街地の外の工業団地等に移転せしめ、その跡地を住宅等で利用する方法です。これを積極的に推進するためには、移転工場への融資、移転先団地の造成、工業団地への移転工場およびその関連工場の優先入居等の施策が必要です。
大規模ニュータウン建設。1カ所で広大な土地を買収し、計画的な市街地を造成します。大規模かつ計画的であるので周辺がスプロールしにくく、仮りにスプロールしても、ニュータウンの骨格に追従し、住宅地、準工業地等のはっきりした性格をもった市街地となるはずです。
都市の発展は、人口と企業の増加、ならびに施設需要水準の上昇を呼び起こし、施設需要の量質に対し、施設供給の量質が不足するという事態をひき起こし、これが都市問題の大きな部分を占めています。これに対し、不足する施設の量質をいかに補うかという補い方が、地域によって異なっています。例えば近憐等施設のスペース不足に対しては、近隣で供給されなくてはならないのでその地域での区画整理や都市改造によって、生み出さ、広域施設のごとく、近隣の中にとり込まなくてもよいか、各宅地居住者から便利に使われなくてはならないものは別の作りやすいところに設置して、これを各近隣と交通整備してつなぎ合わせるなどの手法があります。
既成市街地の都市施設不足化地域を土地区画整理事業等により整備する。既成市街地内の不足施設としての広域的オープンスペース、社会文化施設等を既成市街地外の新開発地区で充足し、不足施設地域と新開発地区とを密接に鉄道、道路等で結びつけておく。
コミュニティを形成していた地域が、交通量の激しい道路で分断されたり、地域がコミュニティ単位を超えて過密化する状況は、大都市の住宅地では、どんどん起こっていることです。このようなコミュニティの破壊を積極的に防止するため、コミュニティの再編成が提案されています。
都市が外延的に発展するかぎり、この問題は激しさを増すばかりです。これに対する方策は、都市をできるだけコンパクトに収めること、つまり土地の高度利用を行なうことです。次に、業務地区を都心から分散させて住宅地に近づけることであり、そのための移転が、企業にとってもっともやりやすい条件を作ってやることです。
これらの提案は非常に広汎にわたっていて、類型化することはなかなか困難です。例えば、経済、社会、物的計画という軸、住宅、都市、社会問題という軸、人口、土地、建物、生活という軸等が考えられます。しかし、提案がいくつかの領域にまたがっていて、むりやりに整理し類型化することは必ずしも適切ではありません。

土地
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