借地権の補償価格はどのくらいか

 地方都市の郊外に、三三〇平方メートルを借地して、住宅を建て居住していたところ、そこの中心にバイパスが敷設されることになり、残地では、どちらの側にも家屋がたちません。借地権はあと七年ほどありますが、この場合の借地権の補償はどのくらいとなるか、それによって今後の移転方針をたてたいのです。

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 土地収用法五条によると「地上権、永小作権、地役権、採石権、質権、抵当権、使用貸借又は賃貸借による権利、その他土地に関する所有権以外の権利」を収用し、または使用することができることになっているから、借地権を収用することができることは間違いないのです。
 ところが、地方の事情によっては、借地するとしても、いくらでも貸地はあり、また借地するにしても、大都会とは違って、一円の権利金もだすことなく、借地のできる地域はいくらでもあるのです。そうすると、そうした地方では、地主に対しては、契約上借地権を主張できることは当然ですが、さてそれを第三者に対し、金銭的評価で主張できるかというと、必ずしも主張できるといいかねる地域も現実に存するのです。
 そういう場合は、多くは、その地上建物の移転費用の中に含めて、借地権価格を補償するという方法をとっています。
 したがって、借地権補償をとる場合でも、それは、地域によって、相違しており、いくらの割合、または額が妥当かということは一概にはいえないのです。
 しかし、その算定は、素地(ところによって、あるいは起業者によって底地とも称す)価格との割合で示す方法がとられ、その借地権の対象たる土地が、更地として幾らが妥当であるから、その何割を借地権価格とし、残り何割を素地価格として、地主に補償するといった具合で算定するのです。
 いま都会地で、大体の標準とされている比率は、郊外住宅地では借地権が四〇%、底地六〇%、市街住宅地で借地権五〇%、底地五〇%、商店街地域では、借地権六〇%、底地四〇%、繁華街における借地権は七〇%、底地三〇%、高度繁華街では借地権八〇%、底地二〇%、繁華街・ビル街の鉄筋コンクリートビルの敷地では、借 地権九〇%、底地一〇%といった割合が標準とされています。
 しかし、これも、一銭の権利金もとっていない地主の場合は底地の比率が上がって行き、また借地人といっても、他の第三者が借地して建物をたて、それを譲り受けたが、名義書替料はなにも地主に支払っていない場合など、個々の事情により、比率はかなり違ってくるのです。
 また本問の場合のように、借地権の残存期間が少ないといった場合は、またそれで算定の基準が違うわけだから、固定した考えでは通りません。したがって、具体的には、そのバイパスをつくる役所、公団などの、当該公共事業における補償基準が大切で、その方針にしたがって補償されるのだから、直接、補償基準の比率を確かめ、検討した上で対策をたてるほか、一般的に示す基準はありません。

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