不動産を抵当にとるときの注意

 A氏は知人の紹介でBさんに資金を融通することになりました。Bさんは、相当の不動産を担保に入れるということになりましたが、A氏は初めてなのでどうしたらよいか迷っています。
 土地、建物は債務者の物であっても、第三者の所有している物であっても抵当にとれます。抵当権の設定契約は所有者との間で取り決めなければなりません。
 まず登記簿を調べて、その土地建物が質や抵当に入っていないか、賃借権がついていないかを調査します。

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 また、税務署や税務事務所へ行って、税金を債務者がきちんと収めているか、目的物件の税額はいくらかを調査します。税金の滞納があると差押えを受けてとんでもない損害を受けることがあります。建物について保存登記がしてないものであれば、さっそくしておかねばなりません。
 つぎに実際にその土地建物について居住している人、賃借人、その使用の状態、賃料の支払状態を詳細に調べます。
 土地であれば更地であるかどうか、付近の交通状態、付近の地価がいくらであり、地代をいくらぐらいとっているか、登記簿との坪数の相違を調べます。
 なお、農地を譲渡担保にとり所有権移転の登記をするとき、または質権を設定するときは、あらかじめ都道府県知事の許可が必要であるから、農地課や農地委員会に問い合わせることがぜひとも必要です。抵当権設定には許可の必要ありません。
 山林であれば、その抵当権の効力は立木に及ぶのだから、主な立木の目録を作成することも必要です。また立木の登記をして抵当にとることもできますが、登録免許税の関係であまり行なわれません。
 建物であれば、火災保険をつけさせることがぜひとも必要です。万一焼失した場合でも、そめ保険金を押えることができます。建物の値段と販売価格とは相当異なるのが普通です。賃金の回収率を考えなければなりません。
 契約書は公正証書で作っておくとよい。また契約条項中、債務者が債務を履行しないときは、抵当物件を債務者の所有とする旨の定めをしておいてもよい。
 また建物が滅失したりこわれたりしたときは、債務者において別の不動産を担保に入れることを約束しておかせる場合もあります。
 最後に登記ですが、登記が完全にすむまでは、金銭をわたさないこと、不完全な点がでてきて登記ができぬことが あります。
 以上は、抵当権設定上の注意ですが、その他、不動産担保をさらに強固なものにしようとしたら、その抵当権の登記のほかに、約束不履行のときは、担保の土地、建物の所有権を代物弁済として取得できるという代物弁済予約をし、その仮登記をつけておくこともよく、また、その不動産に借地人や、借家人を入れて担保価値をへらされないよう、条件つきの賃借権設定の仮登記をつけておくのも安全な方法といえます。

土地
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