隣家から公図と境界が違うといわれたとき

 Aさんは数年前に、一六〇平米の土地を買い建物を建てて住んでいました。Aさんがその土地を買ったときには、周囲に生垣がうわっていたので、これが隣地との境界だろうと思いとくに実測しませんでしたが、Aさんより後に隣地を買ったBさんが、最近になって「私は土地を二〇〇平米買ったのに、実測してみると一八〇平米しかない、その上公図でみるとお宅との境界は、斜線となっているのに、生垣は真すぐにうわっているから、不足分二〇平米は、お宅が使っているに違いない。生垣を公図通り斜線にして二〇平米の土地を返してくれ」と強硬にいってきました。

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 近年は地価が高くなったために、わずかな土地でもなんのかんのと隣人と争うという例が非常に多い。
 ところで、自分の買った土地の範囲をきめるには、公図というものが、絶対的な証拠とはならないということを、まず 第一に認識すべきです。極端にいえば、公図上は、三角形の地形地となっていても、実際には、四角形であるという土地もないことはない。公図というものは、他の土地との関係を相対的に明らかにして、その場所や位置を示すための資料にすぎません。
 つぎに登記簿上の面積も、絶対的な証拠とはならないことを知るべきです。
 登記簿上三〇平米しかない土地でも実際には一八〇平米もあるとか、逆に登記簿上一八〇平米となっている土地でも、実際には一三〇平米しかないということも、ままあることです。
 そこで、土地の境界を定めるうえで、まず間違いないのは境界石であることはいうまでもありません。
 しかしながら境界石がなくとも、これに代わり外部から認識でき、ある程度、固定的なもの、例えば、堀、大きな木、溝などがあれば、それが境界であると考えてまず差し支えありません。
 こんなわけで、Aさんの場合、その他の特別の事情のないかぎり、買ったときにあった生垣が、隣地との境界を表わしていると考えられます。
 したがって、Aさんは、Bさんの要求があったからといっても、それに応じなければならない必要はまったくないということになります。
 土地を買うときは、ほとんどの人が登記のことばかりを気にして、現地での境界の確認ということをおろそかにしがちですが、以上のように登記と同じように、現地での境界の確認ということも、非常に大切です。
 この意味でも、契約を結ぶときに、現地で現物を確かめ、その土地の実測はどうしても、すべきであるし、また売買契約にも売買価格は、実測一平米当り何円とはっきり明記すべきで、登記簿上の面積によるとするのは、確実に縄延びがあり、実測した面積が多いとの確信のあるとき以外はすべきではありません。
 こうしておけば、境界の問題だけでなく後で面積が不足していることがわかっても代金の減額請求もスムーズにできます。

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