間貸しにも借家法が適用されるか

 Aは永年勤めていた会社を定年退職しましたが、老夫婦だけなので、老後の小使いかせぎに二部屋程空いている部屋を改造して間貸しにするかアパートかで迷っています。知人のBは、間貸しならアパートとは違うんだから貸手がいやにたれば直ぐに出てもらえるだろうといいます。知人のCは学生相手の賄つき下宿の方が気楽だろうとすすめてくれますが、アパート貸しと間貸しと法律的にどんな違いがあるか分からないので、決心をつけかねています。

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 アパートの一室の賃貸借について借家法の適用があることは、ほとんど異論がありません。ところが、いわゆる間貸しについては構造上部屋としての独立性がみとめ難いところから借家法の適用を否定する考え方もあります。しかし現在では、独立性のある効用を認め借家法を適用するのが有力な考え方であり、妥当です。
 借主の使用目的の点から考えれば間賃しはアパートの一室の賃貸借と全く同じだからです。借家法の適用があると契約上借主はいろいろの面で保護されます。貸主が明渡しを求めるには、貸主が自分で使用する必要を生じたとか、その他の正当な事由が貸主側になければならない。いったん間貸しした以上、部屋の使い方が気に入らないという程度では明渡 しを求めることはできません。もっとも間代を滞納していくら催促しても払わないときには、賃料不払いを理由として契約を解除し比較的たやすく明渡しを求めることができます。
 なお、期間を定めたときは、期間の終る前六か月ないし一年内に、期間更新を拒絶する通知を借主にしないと、期間は自動的に更新されるし、期間を定めなかったときは、六か月前に解約の申し入れをしないと賃貸借は終了しません。ただ、いずれの場合にも正当事由が必要です。
 次に賄つきの下宿ですが、これは部屋を貸す点については全く間貸しと同様と考えてよく、借家法の適用もあります。下宿契約は、間貸契約に一日二回または三回の食事をつけるという契約があわさったものとみてよい。ただ正式に下宿業をするとなると、旅館業法の適用を受け、都道府県知事の許可が必要となります。もっとも二人や三人の下宿人の場合は、正式の許可など得ていないのが実情です。

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