住宅ローンの内容が広告と違うときは

 Aさんは、新聞折込みのパンフレットをみて、B不動産の建売住宅を買うことにして手付金五〇万円を支払いました。このパンフレットには、頭金として三分の一の代金を払えば、残額は住宅ローンでよいとのことであり、契約のときにも、残金は住宅ローンとはっきり明記されています。
 ところがB不動産の紹介してくれた信用金庫にいくと、Aさんの現収入では、とても融資はできないという。そこでBの友人のCから融資を受けようと思うが月四分の高利だといいます。Aさんとしては、こんな高利ではとても払いきれません。

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 分譲住宅のパンフレットをみると、そのどれにも住宅ローンありと記載されています。だがこの住宅ローンにも二つのものがあります。その一つはいわゆる提携ローンというもので、これは分譲業者と銀行が提携し、業者が銀行に対し、買主の割賦支払いを保証するといった形式で行なうものです。つまり、もし買主が割賦金の支払いを怠ったときには、業者が、買主に代わって銀行に割賦金の支払いをするのです。
 こんな形のローンであれば、銀行も安心して融資ができるし、業者としても、買主の収入、信用などを十分調査して売買契約を結ぶので、まず契約書に書かれたとおりの融資が行なわれることは間違いありません。もちろんこの提携ローンを採用している業者というのは、銀行にも信用ある一流ということになります。
 もう一つのローンは、業者が、単に自分の取引銀行を紹介するというにすぎないものや、業者が、自分の取引銀行にもっている融資枠の範囲内で買主を紹介するといった程度のもので、いずれにせよ業者が銀行に対し、買主の割賦金の支払いを保証しないものです。
 Aさんの場合も、多分後者の、その実、住宅ローンの名に値しないものと考 えられますが、こんな場合にCから融資を受けるのは、きわめて危険です。
 月四分の高利では、いずれは割賦金を払いきれなくなり、せっかく買ったマイホームもCのものになってしまうことは確実といえるでしょう。
 契約書に単に残金は住宅ローンによるといった程度しか書かれていなくとも、この契約の解釈としては、高利による融資まで含まれているとは考えられません。
 こんなわけで住宅ローンが成立しないのは、業者の責任といえるから、Aさんは、業者の契約違反を理由に契約を解除して手付金の返還を請求することもできるし、場合によっては損害賠償の請求をもすることができるのです。
 なおAさんのようなことにならないためにと、宅地建物取引業法では、業者は依頼主に「代金又は交換差金に関する金銭の貸借のあっせんの内容及び当該あっせんに係る貸借が成立しないときの措置」 (つまり住宅ローンの内容およびそれが成立しないときにはどうするかなど)を契約が成立するまでの間に説明しなければいけないことになっています。

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