建売住宅の売買

分譲住宅といっても、民間業者が行なう建売住宅や分譲アパートのほか、各種の公営分譲住宅があります。公営の分譲住宅には、住宅公団が行なう高層分譲住宅や、 住宅金融公庫が指定した者が行なう住宅金融公庫融資付分譲住宅があります。これらは、事業主体がしっかりしていて社会的に信用があり、建築工事についても厳 重な検査があるので、安心して買うことができます。ただ公営住宅は、建築戸数が限られている上に、値段が比較的安く、融資の便もあるため、希望者が殺到するのがふつうで、抽せんで入居者をきめたり、申込者の資格を制限したりされていますから、実際に取得することはむずかしい状態です。そこで、どうしても民間の建売分譲住宅に目を向けることになるわけですが、ここではもっぱら民間の建売住宅についてこう考察してみることにします。
建売住宅の分譲を業とするには、宅地建物取引業法により、国土交通大臣または都造府県知事の免許が必要とされ、建売業者はその指導、監督をうけることになっているので、正規の業者ならまず間違いはないとおもいます。したがって、業者を選ぶときは、ちゃんと免許をうけた業者であることを確かめることが先決で、そのためには、都道府県庁にある宅地建物取引業者名簿によって、その業者の信用状態を調べておくとよいでしょう。

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土地

建売住宅には、土地付の場合と、借地上の建物の分譲の場合とがあります。
土地付建売住宅の場合は、その土地が都市計画法、宅地造成等規制法、建築基準法等の法律で売買や利用が制限されている ことがありますから注意が肝要です。次に、その土地が建売分譲業者の所有になっているかどうかを調べる必要があります。業者とは別の地主の所有である場合 には、確実に所有権移転登記ができるかどうかを確認しておかなければなりません。分譲業者の所有地であっても、その土地が分譲地である場合には、分筆登記がなされているかどうか、もし分筆以前に契約をするときは、必ず契約書に土地測量図をつけて、面積や境界をはっきりさせておく必要があります。
借地権付建売住宅の場合には、直接地主に会って、借地権を確認しておく必要があります。地主から直接に買主が借地権を取得することになる場合は、権利金や地代などについて直接とりきめるほうが安心です。業者の借地権を譲り受ける場合には、地主の借地権譲渡の承諾が必要になりますから、その承諾を得られるかどうかを確かめておく必要があります。もっとも、借地権の譲渡について地主の承諾を得ることは、売主たる業者の責任で処理すべきものです。したがって、分譲契約をするときに、この 処理の義務は売主にあること、およびその権利金は当然売買代金のなかに含まれることを、はっきりさせておくのが上策です。
建売の建物所有権がいつ買主に移転するかは、契約の当初にちゃんときめておかなければなりません。契約当初に頭金、一時金、手付金の名目で一定額を支払い、建物完成と同時に残額を支払い、代金完済と同時に登記をして所有権は買主のものになるというのがふつうです。分割払の場合には、割賦金を払いおわるまで所有権は売主に留保し、登記も買主に移転させないという場合と、頭金の支払と同時に所有権を移転し、登記も済ませるという場合とがあります。建築の途中で所有権を移転し代金を支払うという例もありますが、この場合には、屋根や壁ができて家屋としての体裁が整ったときすぐ登記するのが賢明です。登記しないでいると、悪質な業者に、二重売りされたり、勝手に登記してそれに抵当権を設定されたりすることもあります。この場合には、後で買った者に先に登記されたり、抵当権者が競売に付して競落されたりすると、買主はそれらの者に対抗できなくなるおそれがあります。入居の時期も、特約でちゃんときめておいて、違約金の定めをしておけば、いつまでも引き延ばされるということはなくなると思われます。
民間業者の行なう建売分譲住宅では、その建物が違反建築でないかどうかを確かめることが大切です。違反建築というのは、建築基準法などに違反して建てられたものをいいますが、一番多いのは建ぺい率違反です。狭い敷地に目一杯の建坪の家屋が建っているという建売分譲住宅をよくみかけますが、その地区の建ぺい率に違反して建てられている場合は、建ぺい率に合うように取り壊しが命ぜられることがありますから、注意して下さい。なお、隣家の敷地や道路に屋根のひさしが出ていたり、地境いより雨落ち50センチメートルの幅をとっていない建築も違反であり、後で隣家とトラブルが起こってからでは遅いですから、事前によく調べておかなければなりません。
なお、業者によっては、違反建築を承知のうえで、正規の建築届を出さないで建ててしまい、それを分譲する、という悪質な者もいます。このような無届建築をうっかり買うと注めなくなるおそれがありますから、ちゃんと建築届が出され確認を得ているかどうか、建築竣工届がなされているかどうかを確かめたいものです。もし悪質な業者から違反の建売住宅を買わされ、被害を被った場合は、もちろん売主たる業者に責任追及はできますが、業者を指導、監修する都道府県の主管課に連絡して処理してもらうのが賢明な策と思われます。

土地
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