緑地帯、風致地区

緑地地域は、市街地の無秩序な膨脹を抑え、市街地周辺に必要な緑地を確保することによって、良好な環境を保全することを目的とする制度で、都市計画施設として都市計画区域内に指定されます。当初は、第二次大戦による戦災都市の周辺について指定されましたが、その後、京都、奈良などの非戦災都市についても指定されるようになりました。
緑地地域では、要件に適合する建築物以外のものの新築、増築はできません。また、要件に適合する建築物であっても、その新築、増築については都道府県知事の許可をうけなければならないことになっています。知事は、許可に際し、必要な条件を付することができます。また、違反者に対し原状回復を命ずることもできます。

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土地

風致地区は、都市計画区域内において土地の自然的景観の維持をはかることを目的とする制度で、都市計画 施設として指定されます。風致地区では、建築物その他の工作物の新築、改築、増築、除却、土地の形質の変更、竹木、土石の類の採取、その他風致維持に影響をおよぼすおそれのある行為は、都道府県知事が、建設大臣の認可を得て、命令で禁止、制限することができることになっています。したがって、禁止、制限の具体的内容は、都道府県ごとに多少の差異がありうるわけです。ここでは、東京都の風致地区における禁止、制限を参考までにかかげておきます。これによりますと、風致地 区内にさらに特別区域を指定できることになっていますが、特別区域における制限内容が非常にきびしいもので、土地利用がほとんど全面的に禁止されるためか、この種の指定は、実際上ほとんどおこなわれていないようです。したがって東京都の場合、風致地区であってもアパートなどを建てられないということはありません。
風致地区の指定とさきに述べた緑地地域の指定とかだぶっているところでは、両方の制限が働きますから、結局、アパートは建てられないことになります。      なお、都道府県知事の命令に違反する者に対しては、原状回復を命ずることができることになっています。
売買の目的物である土地が緑地地域、風致地区に指定 されているため、買主が計画どおりに建築物を建築できない、というような法律的瑕疵があることが後にわかった場合、買主は、売主に対し、そのことについての責任を追及することができます。この責任は、売主に過失がなくてもみとめられる責任、つまり無過失責任です。通説、判例は、法律的瑕疵を物の瑕疵とみて民法五七〇条の担保責任をみとめていますが、権利の瑕疵とみて民法五六六条の担保責任をみとめるべきだと主張する説もあります。しかし、五七〇条は五六六条を準用していますし、どちらの説によっても、担保責任のなかみは、契約解除、損害賠償請求ですから、任意売買では、結果的には差異がないことになります。買主は、売買の目的物に法律的瑕疵があるため所期の目的を達成することができない場合、売買契約を解除して目的物である土地を返還するとともに代金の返還を請求することができますし、またさらに、その土地に建物を建てるために建築資材を買い入れた費用とか、建築設計費用、請負人などに支払った違約金などがあれば、これは、買主が瑕疵あることを知らないことによってこうむった損害ですから、売主にその賠償も請求できます。しかし、買主がその土地を他の者に転売することにより取得するは ずであった利益についてまで、これを損害として売主に賠償請求できるかどうかは問題で、一般には、賠償請求できないと解していますが、学説のなかには、売主に過失がある場合にはそのような転売利益についても賠償請求できると解すべきだと主張する説もあります。売主は、契約締結当時買主が瑕疵あることを知っていた、    あるいは、知らないことに過失があった、ということを主張、立証しないかぎり、買主からの担保責任追及をまぬがれることはできません。契約の解除、損害賠償の請求は、緑地地域、風致地区による土地利用制限があることを知ったときから一年内にしなければなりません。

土地
買った土地の坪数の不足/ 買った土地の地目が農地の場合/ 緑地帯、風致地区/ 買った土地が区画整理による分散する場合/ 土地分譲と道路負担/ 買った土地の一部が他人の敷地の場合/ 買った土地の通路が他人のものの場合/ 不完全な建売住宅/ 違反建築の建物と売買/ 共有不動産の売却/ 不当に抹消された登記の回復/ 抵当権付不動産の売買/ 買った土地の使用処分に対する制限/ 不動産の時効取得/ 契約の解除/ 契約解除の方法/ 契約解除の時期/ 契約解除権の時効/ 契約解除と損害賠償/ 解除と第三者の権利/ 手付放棄による解除/ 売り戻しの特約/ 買戻の特約と再売買の予約/ 事情変更による解除と契約条件の変更/ 他人が使用中の不動産の売買/ 借地人が立ち退かない場合/ 他人の使用中の不動産の売買と賃料/ 買った土地に借地権者がいる場合/ 借地上の建物の売買/ 借地権者の借地買取/ 借家人の借家と敷地の買取/ 賃貸借当事者間の売買と賃貸借/ 土地の分譲と営業免許/ 建売住宅の売買/ 土地の一部分の売買/ マンションの分譲/ 建築途上の建物の売買/ 道路予定地の売買/ 仮換地の売買/ 割賦払中の売買/ 担保権付不動産の売買/ 係争中の不動産の売買/

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