敷地と道路

 「敷地は必ず道路に2m以上接しなければならない」これは鉄則です。それほど敷地と道路は、切っても切れない密接な関係にあります。
 いくら良好な敷地を手に入れても敷地が道路に接続していないと、住宅は絶対に建ちません。幅の狭い道に接続している格安の宅地を買ったが、道が道路と認定してもらえないため、いまだに住宅を建てられずに困っている人もいます。
 道路の規定が、これまたむずかしく、人が通れる程度、自転車で乗り入れる程度のものは、単なる通路であり、道路ではありません。「道路から狭い通路で連絡した袋状の敷地に建っていた古家をこわして、さら地とし、そのあとに住宅を新築しようとしたが、現状の通路ではダメだといわれた」と泣きごとを聞くのは、このケースであす。
 とくに古い城下町には、露地の入り組んだ古い住宅が多い、こういう所では、昭和初期に建てられた住宅が、建てかえなければならない年数にきていますが、これらの家をこわして新築するときに、前記のような問題が、しばしば起こります。

スポンサーリンク

 建築基準法ができた昭和25年5月で、すでに建てられていた家は、既存不適格建築物と呼び、現在実施されている建築基準法に適合しなくても、違反建築物として取扱われません。しかし、その家をあらたに新築するときはもちろん、増改築するときは、古い家を含めて最新の建築基準法に適合させなければなりません。
 前記の古い建物をこわして建てるときは、道路が敷地に接続するように、まず通路を道路となるように整備し直す。すなわち、通路中心線より両方に2mずつその幅員を広げ、道路幅を4mにします。4mにすると片方の境界線が川にはまる場合は、川の方の道路境界線より4mをとるということは、将来、既存の建築物が建て加えられるときは、道路中心線より2m後退させ、建物全部の建て加えが完了すると、自然に通路幅が4mになっていることを目標にしてます。
 だから、道路を拡張できる空地があれば、その空地を買収しなければなりません。地主との交渉、資金の調達、道路位置指定の申請と、頭の痛い大仕事が続きます。
 既存道路は建築主が勝手に判断して決めるのではなく特定行政庁(市町村長または都道府県知事)が決定するのです。
 道路行政というか都市計画というのか、その立ち遅れは,日本の泣き所です。新しい造成地はともかく、いにしえの奈良や京都の十文字に区画された都市計画のいい例があるにもかかわらず、日 本の都市計画は,始めに建物が立ち並び、そのあとから道路が追従していく例が多い。この点は諸外国と逆の歩み方をしています。
 ましてや、9尺(2.7m)道路が主流をしめる古い町並の道路拡張整備事業は、大変な苦労がともないます。既存道路を広げた場合、けずりとられる敷地、建物の補償、場合によっては土地、建物込 みの代替地の斡旋と全費用の負担、さらに拡張した道路の整備と維持管理、道路拡張に伴なう下水道等の整備など、それこそ道路作りには、たいへんな労力と費用がかかります。「道路造りは、道路に金をまき散らすようなもの」とは、この辺の事情をよく語っています。
 だから、現状のままの狭い道路を黙認してもよい、とはいえません。市民の足である大都市の市電を撤去しているのも、道路が拡張できず、やむをえず道路を広く使おうとしている苦肉の策です。
 ほんらい道路には、交通の用に役立てる、街区を整え都市の機能を高める、空地として通風・採光・日照を確保する、非常特には延焼防止線・避難通路となり、消防活動の拠点となる、水道、ガス、電気、下水道、通信施設の配管路となる等より最低4mの幅員は必要です。実際は道路の両側に側溝をとるので、最低の有前幅は3.4mぐらいになります。もちろん側溝の上には危険防止のため、コンクリート製・鉄製のふたをしておく、4mという幅は,車2合が交差できる最低の幅であり、消防車を駐車させて消防士が消火活動できる最小の幅です。
 なお、道路内には、建築物、塀、門、煙突などの一切を突出させることはできません。たとえば、扉を外開きにしたとき、その先端はもちろん、軒どいの先端,妻側の瓦の先端も突き出せません。

土地
敷地の良否/ 造成地と擁壁/ 土地の面積/ 敷地と道路/ 宅地造成の道路/ 敷地と用途地域/

       copyrght(c).土地の買い方ガイド.all rights reserved

スポンサーリンク

プライバシーポリシー