共同の塀の修繕費用は平等に負担する

隣家との境には、共同で造った塀がありますが、先般の台風でこの塀の一部が倒れてしまいました。修繕しようと隣りの人に話しましたが乗り気ではないので、私の方で修繕してしまうつもりです。後から費用を負担してもらえるでしょうか。
共同で塀をつくる場合としては、(1)相隣者の協議により材料、高さなどを決めて塀をつくる場合、(2)協議がととのわずに板べいまだは竹垣で高さ二mと定められた場合、(3)相隠者の一方の希望により二二五条二項の材料より良好なものを用い、または高さを増して共同で設置する場合が考えられますが、これらによって設置された塀はいずれも相隣者の共有物であることに変わりありません。

スポンサーリンク
土地

保存すなわち維持、修繕費用について(1)(2)に関しては、民法の「囲障ノ設置及ヒ保存ノ費用ハ相隣者平分シテ負担ス」という規定により平等負担と定められております。(3)に関しては二二七条但書に「但之二囚リテ生スル費用ノ増額ヲ負担スルコトヲ要ス」と規定され、この「之二因リテ生スル費用」とは設置費用のみならず保存費用をも含むと考えられていますから、良好な材料を希望しまたは高さを増した相隣者の一方が、保存費用についても増額分を金分に負担することになります。
塀は共有物であっても、共有物の分割請求はその性質上できませんが、それ以外の事柄については、民法の共有に関する規定が適用され、塀の修繕は相隣者各自が単独でできるものと考えられています。といいますのは、共有物の保存行為は共有物の維持に役立つ行為ですから、他の共有者に相談するまでもないと考えられるからです。もっとも隣り同士の間柄ですので、双方協議のうえ修繕するのが好ましいことはいうまでもないでしょう。あなたが倒れた塀を修繕する場合、修繕の範囲内であれば前述のごとく当然隣人に負担分を請求できます。この場合、あなたが良好な材料を使ったりすると、塀を最初に設置する場合と同様の問題が発生し、場合によっては、あなたが良好な材料の増額分だけ修繕費用を負担しなければならないことにもなりかねませんから、注意が肝要です。この意味からも、修繕についても協議してきめたほうが無難なのです。
費用の負担割合について、前述(1)(2)の場合は平等負担ですから、かかった修繕費用の半額を隣人に請求すればよいのでさして問題はありません。前述(3)の揚合は、修繕した後の負担割合の計算が(1)(2)よりは複雑になります。修繕は現在の良好な材料あるいは高さと同程度の材料あるいは高さでなされ、その修繕費用は現実に計算されますから問題ありませんが、増額分を計算するには民法二二五条二項の定める材料または高さの塀ならば、修繕費用がいくらかかるかを試算してみる必要があります。その試算の結果妥当な金額と認められればその半額を相隣者の一方が負担し、その半額と増額分、いいかえれば修繕費用の残額全部を他方が負担することになります。

土地
昔から境界が不明/ 境界の目印/ 境界標が無くなり隣が侵入してきた/ 河川との境界/ 登記所の地図は必ずしも現実の境界とは一致しない/ 買った土地の境界が違っていて家が建てられない/ 同じ買主から買ったのに隣りが登記面積より広い/ 分譲地の私道負担が多すぎて家が建たない/ 越境している隣家をそのままにしておくと時効で隣人の所有になる/ 隣りが境界線をこえて増築している/ 隣りのエアコン室外機が越境している/ 隣りの庭木が越境しているとき/ 借地の境界がはっきりしないとき/ 隣りとの塀は共同の費用でつくることができる/ 塀について隣人と意見があわないとき/ 共同の塀の修繕費用は平等に負担する/ 高い塀のために日当りが悪くなった/ 塀が壊れて通行人がケガをしたとき/ 土留めの石垣費用は崖の斜面の所有者が負担する/ 道路位置指定を受けるには/ 道路位置指定を受ける前に分譲業者が倒産したとき/ 道路にはり出して建物を建てているとき/ 私道確保の方法/ 通行地役権の時効取得/ 袋地の通行権を妨害されたとき/ 土地の一部を買って袋地となったとき/ 建築基準法に適合する道路分だけの袋地通行権/ 地主が借地人の私道を借地人の一人に貸してしまった/ 地主が借地人のために私道を売ってしまった/ 分譲によって袋地となった者の通行権/ 私道負担付の土地の譲受人の通行権/ 私道を勝手に閉鎖することはできない/ 私道への駐車は許されない/ 借地人のための私道への車の通行禁止/ 道路位置指定のある私道は権利者だけの同意だけでは廃止できない/ 整然とした道路を造るには/

       copyrght(c).土地の買い方ガイド.all rights reserved

スポンサーリンク

プライバシーポリシー