塀について隣人と意見があわないとき

今度隣りの人と共同で塀をつくることになりましたが、私は板べいでよいと思いますのに、隣りの人は石を積んでりっぱな塀にしたいとのことです。どのように費用を分担したらよいでしょうか。
隣接する建物所有者間には、共同の費用で塀を設置することができますが、双方が塀をつくること自体は納得していても、どのような塀をつくるか意見が一致しないことも少なくありません。といいますのも、材料に対する好みも各人各様で、塀をつくることによる影響、例えば日照、通風、観望などを考えただけでも利害関係が必ずしも一致しないからです。こんなわけでどんな塀をつくるかについてはなかなか問題があるのです。特に材料や高さの点については問題が生じやすいので、民法も特に次ぎのような規定をおいています。
民法では、塀の設置につき「当事者ノ協議訓ハサルトキハ前項ノ囲障ハ板屏又ハ竹恒ニシテ高サ二メートルタルコトヲ要ス」と規定されています。もっとも、この規定についてもその地方の慣習が優先的に適用されますので、ある程度弾力的な運用が期待されますが、このように材料を板べいまだは竹垣のみにかぎる規定のままで現在不都合はないのか疑問です。

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土地

板べいといっても比較的低廉なものからかなり高価なものまで各種ありますし、また竹垣について心同様です。板べいまたは竹垣ならばどのように高価なものでも一方が他方に要求できるというのでは、協議のととのわない場合対処する規定に再び争いの起こる余地を残すことになります。したがって、この規定の予想する材料の程度は高価なものでなくふつう程度のものと考えます。今日では低廉かつ簡便なものとして、トタンや合成樹脂などを材料とするものが使われる頻向にありますから、将来この規定を広げることも考えられます。
ところで、市町村の条例で建築協定を定めることができる区域では、一定の区域の全員が建築物の敷地、位置、構造、用途、形態、意匠または建築設備に関する基準について協定を結んでいる場合があります。この建築協定によって塀は生垣にしなければならないということになっている場合には、この協定は隣人も拘束しますので、前述の民法の定めにかかわらず双方の平等の負担で生垣をつくることができることになります。
あなたは板べいでよいというのに対し、隣人は石を積んでりっぱな塀にしたいといい協議がととのわない場合は板べいを主張するあなたの意見が最終的には通るわけですが、隣人が金分に掛る費用を負担してりっぱな塀をつくるならば意見が一致しなくてもかまわないわけです。民法は「相隣者ノー人ハ第二二五条第二項二定メタル材料ヨリ良好ナルモノヲ用キスハ高サヲ増シテ囲障ヲ設クルコトヲ得但之二因リテ生スル費用ノ増額ヲ負担スルコトヲ要ス」と規定しています。
この規定は、相隣者の協議がととのわないときの特則ですから相隠者両人の意見が一致して石べいをつくれば、もちろん平等負担ということになりますが、あなたと隣人の意見が分かれ、隣人の意見にしたがって石べいがつくられるというのであれば、隣人が増額分を負担することになります。すなわち二二五条二項に定めた材料については平等負担の原則が適用されるので、あなたの負担分は板べい設置の場合の費用の半額負担となります。そして石べいを希望した隣人はもちろんあなたの負担分を除いた残額全部の負担です。この負担割合について異なった慣習があればそれにしたがいます。

土地
昔から境界が不明/ 境界の目印/ 境界標が無くなり隣が侵入してきた/ 河川との境界/ 登記所の地図は必ずしも現実の境界とは一致しない/ 買った土地の境界が違っていて家が建てられない/ 同じ買主から買ったのに隣りが登記面積より広い/ 分譲地の私道負担が多すぎて家が建たない/ 越境している隣家をそのままにしておくと時効で隣人の所有になる/ 隣りが境界線をこえて増築している/ 隣りのエアコン室外機が越境している/ 隣りの庭木が越境しているとき/ 借地の境界がはっきりしないとき/ 隣りとの塀は共同の費用でつくることができる/ 塀について隣人と意見があわないとき/ 共同の塀の修繕費用は平等に負担する/ 高い塀のために日当りが悪くなった/ 塀が壊れて通行人がケガをしたとき/ 土留めの石垣費用は崖の斜面の所有者が負担する/ 道路位置指定を受けるには/ 道路位置指定を受ける前に分譲業者が倒産したとき/ 道路にはり出して建物を建てているとき/ 私道確保の方法/ 通行地役権の時効取得/ 袋地の通行権を妨害されたとき/ 土地の一部を買って袋地となったとき/ 建築基準法に適合する道路分だけの袋地通行権/ 地主が借地人の私道を借地人の一人に貸してしまった/ 地主が借地人のために私道を売ってしまった/ 分譲によって袋地となった者の通行権/ 私道負担付の土地の譲受人の通行権/ 私道を勝手に閉鎖することはできない/ 私道への駐車は許されない/ 借地人のための私道への車の通行禁止/ 道路位置指定のある私道は権利者だけの同意だけでは廃止できない/ 整然とした道路を造るには/

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