同じ買主から買ったのに隣りが登記面積より広い

私は隣りの人と同じ売主から土地を買いましたが、実際側ってみますと、隣りの人は登記面積より一〇〇平方メートルも多く、私の方は登記面積ぎりぎりしかありません。五〇平方メートルだけは返してもらえないでしょうか。
同じ売主から買ったといっても、様々な場合があります。売主が二筆の土地を持っていて、一筆を先に隣人に売却し、他の一筆を後であなたに売却した場合は、隣人との売買とあなたとの売買は別個独立で相互に無関係ですから、あなたが登記面積にもとづいて買ったときは、実測面積がその登記面積をみたしているかぎり、売主に対しても、隣人に対しても、なんら要求をすることができません。あなたが先で隣人が後から買った場合も、理屈は同じです。

スポンサーリンク
土地

第二に、売主が一筆の土地を持っていて、それを分筆してあなたと隣人にそれぞれ売ったという場合があります。特に、まずあなたに一定の面積を売る契約をして、その面積に従って一筆の土地の一部を実測して分筆し、後に残り部分を実測をしないで登記簿上の総面積からあなたへ売った部分の面積を差し引いた面積にもとづいて隣人に売るというときに、このような問題が生じがちです。すなわち、もともと登記面積より実際の面積が大きい(繩のび)とき、その繩のび分かすべて隣人の購入部分に入ると、あなたの場合のように隣人の土地が登記面積よりも一〇〇平方メートルも多いという結果になりうるのです。しかし、この場合にも、二つの売買はそれぞれ別個に行なわれるのですから、約定の面積と登記面積が一致し、さらに実測面積がそれに達しているときは、あなたは、売主にも隣人にもなんら要求することができません。
これに対して、あなたと隣人が共同で売主から土地を買って共有の登記をした後、代金を支出した額に応じて分筆を行なったが境界をきめる際、隣人の分か登記面積より現実に多くなってしまったという場合には、あなたは隣人に対して代金支出額の比(共有持分比)にしたがって境界の修正を求めることができます。同じ金額を支出した場合は、繩のび分一〇〇平方メートルの二分の一にあたる五〇平方メートルを返してもらえます。
本問の場合どれにあたるかわかりませんが、実際に隣人の土地との不均衡が問題となるのは、分譲地の場合が多いでしょう。第二の場合です。ただし、この場合でも、あなたと売主の間の売買契約の内容いかんによっては、結果は異なります。それは、売買契約にさきだって隣地を含めた実際の面積が確定しており、その実測面積と単位面積あたりの価格にしたがって売買契約を締結したというときです。この場合には、登記面積ではなく、それを上まわる実際の面積が契約の内容となっているので、数量を指示した売買として売主は、登記面積にかかわりなく特定の面積の土地をあなたに移転することを担保する義務を負います。ただし、この場合あなたがなしうるのは、代金減額の請求、契約の解除、損害賠償の請求であって、五〇平方メートルの分与ではありません。隣人がすすんで分与に応じないかぎり、売主の担保責任からは、現物による不足分の回復を導くことはできません。
しかし、隣人があなたと同一条件で買った場合には、境界のきめ方によって利得し、その直接の結果としてあなたが損失をうけたことになりますから、隣人に対して不当利得の返還を請求することは可能です。ただし隣人が繩のび分のすべてを会社実側面積にもとづいて買ったときは不当利得は成立しません。その場合は、売主に対してこの事実上の二重売買による損害の賠償を求めることになるでしょう。

土地
昔から境界が不明/ 境界の目印/ 境界標が無くなり隣が侵入してきた/ 河川との境界/ 登記所の地図は必ずしも現実の境界とは一致しない/ 買った土地の境界が違っていて家が建てられない/ 同じ買主から買ったのに隣りが登記面積より広い/ 分譲地の私道負担が多すぎて家が建たない/ 越境している隣家をそのままにしておくと時効で隣人の所有になる/ 隣りが境界線をこえて増築している/ 隣りのエアコン室外機が越境している/ 隣りの庭木が越境しているとき/ 借地の境界がはっきりしないとき/ 隣りとの塀は共同の費用でつくることができる/ 塀について隣人と意見があわないとき/ 共同の塀の修繕費用は平等に負担する/ 高い塀のために日当りが悪くなった/ 塀が壊れて通行人がケガをしたとき/ 土留めの石垣費用は崖の斜面の所有者が負担する/ 道路位置指定を受けるには/ 道路位置指定を受ける前に分譲業者が倒産したとき/ 道路にはり出して建物を建てているとき/ 私道確保の方法/ 通行地役権の時効取得/ 袋地の通行権を妨害されたとき/ 土地の一部を買って袋地となったとき/ 建築基準法に適合する道路分だけの袋地通行権/ 地主が借地人の私道を借地人の一人に貸してしまった/ 地主が借地人のために私道を売ってしまった/ 分譲によって袋地となった者の通行権/ 私道負担付の土地の譲受人の通行権/ 私道を勝手に閉鎖することはできない/ 私道への駐車は許されない/ 借地人のための私道への車の通行禁止/ 道路位置指定のある私道は権利者だけの同意だけでは廃止できない/ 整然とした道路を造るには/

       copyrght(c).土地の買い方ガイド.all rights reserved

スポンサーリンク

プライバシーポリシー