住宅需要の増大

日本の民有宅地総面積は67万7409haであるため、これに国有地や公有地などの宅地を加えてみても、国土面積のわずか2%程度にしかならないことになります。しかし地価の経済価値から考えてみると、宅地は農地や山林の単位面積当りの価格の数十倍または数百倍もするのであるから、国土のたった2%しかない宅地というものが、経済的には極めて重要な役割を果たしていることになります。国が次第に工業化し、国の経済が成長すればするほど、都市化が全国的に進行するのですが、日本の都市化の進行速度が世界にその比をみないほど速いことは、すでに周知のとおりです。昭和35年には4000万人であった市街地人口(続計上の人が、40年には4700万人に増加していますが、このような人口の都市集中と同時に、生活水準が向上し、世帯の細分化が進んだことによって、宅地需要は大都市だけでなく、地方都市においても著しく増大しています。この傾向からすると、現在の市街地人口約4700万人は、60年には約9300万人となり、総人口約1億1600万人のうち80%が市街地に居住することになります。つまり、市街地人口は現在よりも4600万人増加することになります。しかも、これらの増加人口の大半は、東海道メガロポリスに集まり、さらに、その大半は東京圏に集まるといわれています。

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昭和60年までに増加する4600万人の市街地増加人口に対し、かりに1世帯3.5人としてこれを世帯数に換算すると、約1300万世帯になります。市街地の高層化によらず、新市街地だけの開発によって、新しい宅地需要を計算してみと、1世帯の必要宅地面積を160m2とすれば、ざっと20万8000haの宅地が必要となります。もちろん道路や公団や学校などの用地を同時に開発することになるため、都市化による新しい市街地は、約30万haは必要となります。これは、人口移動のみによる需要ですが、経済成長に伴う工業用地などを加えると、さらにこの数字は拡大されるのことになります。
宅地雷要のかなりの部分は、住宅建設に伴うものであるということは、容易に理解できるはずです。そこで、住宅建設計画に伴う宅地供給計画というものが、どのような目安で設定されているかを分析してみることにします。政府は住宅建設5カ年計画というものを国会で決定して実施していましたが、これは、昭和41年から45年までに建設する住宅の戸数を定めたものであり、5年間に,公営住宅、公団住宅、公庫住宅などの政府施策住宅を270万戸、民間自力建設による住宅を400万戸、合わせて670万戸を建設しようとするものです。したがって、この670万戸の住宅を建設するには,当然それに見合う宅地がなければなりません。建設省の見通しでは、この670万戸のうち、既成市街地に建てるものが330万戸、非市街地に建てるものが50万戸、残りの290万戸が新規に開発される市街池に建てられることになっています。つまり、5カ年計画により新しく発生する宅地需要は、290万戸分に相当する宅地が必要であるということです。

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