登記の申請における権利者と義務者の双方代理

 登記の申請について、登記権利者と義務者の双方代理が許されるでしょうか。
 登記の申請については、同一人が当事者双方の代理人となることができます。私法上の法律行為については、民法第一〇八条(自己契約一双方代理)に「何人ト雖モ同一ノ法律行為二付キ其相手方ノ代理人ト為リ又ハ当事者双方ノ代理人ト為ルコトヲ得ス但債務ノ履行二付テハ此限二在ラス」と規定されています。
 しかし、登記の申請行為は私法上の法律行為ではありませんから、形式的には民法第一〇八 条の適用はありません。しかも登記の申請はすでにその効力の発生している権利関係を登記するための手続であって、民法第一〇八条の但書にいう、債務の履行に準ずべきものであります。
 したがって登記の申請については、同一人が登記権利者および登記義務者双方の代理を認めても、実質的になんらの弊害を生じるおそれもありません。また登記権利者が登記義務者の代理人となり、あるいは登記義務者が登記権利者の代理人として登記の申請行為をすることも、差しつかえないのです。なお、同一人が双方の代理人になる場合、その委任状は一通で双方が連署したものでよいとされています。

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 主登記とは、登記用紙中、事項欄に登記をするにあたって、順位番号欄に新たな順位番号を記載して行われる登記をいうのです(不動産登記法五二条)。附記登記とは既存の主登記に附記して行われる登記をいうのです(不動産登記法五三条、同法施行細則五九条)。
 一般にいわゆる記入登記、すなわち新たな権利変動に基づいて新たな権利主体のために行われる登記、たとえば、所有権保存登記、所有権移転登記、抵当権設定登記などは、この主登記で行われるものです。
 附記登記で行うべき場合については、不動産登記法等にその旨の規定が設けられています。たとえば、登記名義人の表示の変更(不動産登記法五八条)または更正登記、権利変更(同法五六条第一項)または更正登記、買戻の特約の登記(同法五九条の二第二項)、所有権以外の権利の移転登記(同法一三四条)、抵当権の譲渡、順位譲渡、放棄の登記(同法施行細則五八条)などです。
 一般に権利に関する附記登記は、既存の登記に付記することによって、前に登記された権利の移転や変更を登記簿上に明確にするとともにその権利について附記事項が既存の主登記に包含される点に意義があるのです。

土地
売主が代金を受け取らない場合/ 契約後に代金引換えに所有権移転登記を請求したのに売主が応じない場合/ 土地建物の売買契約書を公正証書にする効果/ 売主が契約を履行しない場合の訴訟以外の解決方法/ 買主が代金の支払に応じない場合/ 履行遅滞を理由とする解除権の行使/ 借地権の譲渡に地主が許可をあたえないときは/ 宅地建物取引業者と取引する場合の物件についての説明/ 不当に高額な報酬を宅地建物取引業者から要求されたとき/ 不完全な土地・建物を買ったとき/ 土地建物の売買にあたって欠点のない契約を結ぶには/ 買戻の特約はどのような特徴をもっているか/ 根抵当権契約の特徴/ 農地に対する抵当権の設定/ 農地停止条件付売買契約書作成上の注意/ 農地転用の手続きについて/ 質権設定契約と登記/ 代物弁済の予約と停止条件付不動産所有権移転登記/ 登記の申請における権利者と義務者の双方代理/ 滞納処分による差押え不動産の抵当権設定/

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