買戻の特約はどのような特徴をもっているか

 甲は、自己所有の土地を乙に売却することを約束し、売買契約書を締結しました。このとき、同時に乙との間に十二年の期間を定めた買戻の特約をして、この登記をしました。この買戻特約は有効でしょうか。
 買戻の期間は一〇年を超えることができないので、この特約の期間は一〇年に短縮されますが、特約および売買契約は、ともに無効とはなりません。

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 不動産を担保とする金融の方法には、質権の設定、抵当権の設定、譲渡担保、買戻の特約、再売買の予約、停止条件付代物弁済契約などがあります。
 買戻特約は次のような四つの特徴をもっています。物的担保は不動産に限られます。関売買契約と同時に行わなければなりません。通常、後記で例示した書式のような「買戻特約付売買契約書」を売主と買主の間で取りかわします。買戻金額は売買代金と契約費用の合計金額でなければなりません。買戻までの間に時日の経過があっても契約時の売買代金と契約費用の合計金額以外に売主と買主の間で勝手に決めることはできないのです。買戻期間は一〇年以内と定められており、期間を定めなかったときは五年以内となっています。
 再売買予約は、金融をうける担保として売主が一度不動産を買主に売却し、将来一定の価額または時価で買戻す方法です。前記した買戻特約の四つの特徴に対比させて再売買予約の特徴を述べると、次のとおりです。再売買予約は、あくまでも当事者間であらたな逆方向の売買をおこなうことの予約ですから、買戻特約のように解除権の留保を内容としていません。予約完結権者の意思表示があるまで、売買の効果が停止されています。再売買の予約は、必ずしも当初の売買契約と同時におこなう必要がありません。再売買代金も当事者の合意によって定められるので、買戻特約の場合のように制限はありません。再売買の予約は、当事者間で自由に期間を定めればよいので、法律による期間の制限はありません。期間を定めなかったときは、買主は相当の期間を定めてその期間内に予約完結権を行使するかどうか売主に回答を求めます。このとき回答がなければ予約完結権は消滅します。
 買戻特約 は登記によって第三者に対する対抗力を生じます。買戻特約はそれだけ単独で登記することはできず、売買による所有権移転登記に付記して、それと同時に登記されなければなりません。だから所有権移転の登記申請書と買戻特約の付記登記申請書とが必要になるのです。

土地
売主が代金を受け取らない場合/ 契約後に代金引換えに所有権移転登記を請求したのに売主が応じない場合/ 土地建物の売買契約書を公正証書にする効果/ 売主が契約を履行しない場合の訴訟以外の解決方法/ 買主が代金の支払に応じない場合/ 履行遅滞を理由とする解除権の行使/ 借地権の譲渡に地主が許可をあたえないときは/ 宅地建物取引業者と取引する場合の物件についての説明/ 不当に高額な報酬を宅地建物取引業者から要求されたとき/ 不完全な土地・建物を買ったとき/ 土地建物の売買にあたって欠点のない契約を結ぶには/ 買戻の特約はどのような特徴をもっているか/ 根抵当権契約の特徴/ 農地に対する抵当権の設定/ 農地停止条件付売買契約書作成上の注意/ 農地転用の手続きについて/ 質権設定契約と登記/ 代物弁済の予約と停止条件付不動産所有権移転登記/ 登記の申請における権利者と義務者の双方代理/ 滞納処分による差押え不動産の抵当権設定/

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