地価上昇率と土地の有利性

需要が強いために地価の上昇率が利子率よりも高くなることがあると、いま売ることは将来売ることに対し損失を招くようになるので土地は原則的に売買の対象になりにくくなります。そして、この原則を破るのが自家の新改築のような消費的欲望を充足するための土地売却と、生活の安定のための貸家、アパート、あるいは店舗などの建築資金の確保のための土地売却です。また最有利の土地を売ってまでや、土地売却代金は二位に有利な資産に投資されていることからもわかるように、土地は資産の中で最も有利な資産であると考えられています。したがって、資産選択上は土地が最も有利であるため、農家は資産選択上の理由から土地を売却するはずがないと考えられていました。

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土地

昭和50年に戦後はじめて地価が低下するという状態が生じる以前、特に47、48年頃には,経済学者の中でも土地は最も有利な資産であると主張する人が比較的多く、地価の急騰の最中である昭和48年の資産保有として現在の時点で将来に向って土地が他の資産よりも特に有利だということはないという主張は、容易に理解されませんでした。
しかし最有利の土地が述べるときの最有利とは一体どのようなことを念頭に置いて述べられているのでしょうか。土地が資産として最も有利かどうかを考える場合には、以下の点に注意する必要があります。投資家は、資産選択にあたって自らが必要とする流動性、可分性、可逆性、一般的受容性、および自らの危険に対する選好に合致するように、各資産への投資配分を決定すると考えられます。土地が有利な資産であるかどうかは、これらの性質とその収益性とを総合的に比較して考えられなければなりません。土地が最も有利な資産であるという根拠は、地価の上昇率が利子率よりも高いということだけで、これだけを根拠に土地は最も有利な資産であるなどとは決していえません。まず資産が異なれば、不確実性、流動性、可逆性、可分性といった諸性質も異なるという点考慮する必要があり、地価上昇率が利子率よりも高いというときの地価上昇率とは現実には、付近の取引実例を現在価値として、経験をもとにして、年々10%以上は上がり続けると確信して、売り渋るということで、農家は地価の今後の上昇率に関してどんなことが起こっても年率10%以上であると確信しており、場合によっては5%とか10%以下程度にとどまるかもしれないとか、最悪の場合にはマイナスになるかもしれない、などといったようにある程度の分散を持って予想することはないと考えられます。

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