住宅ローン利用上の注意

契約締結前にまず、土地、建物購入先の不動産会社が信用あるしっかりした会社であるかどうかを調べることが重要です。この点はローンの種類によっても違うでしょう。銀行等の金融機関との提携ローンの場合には、銀行が信用ある不動産会社を選んでおりますから、一応信頼してよさそうです。しかし、不動産会社の住宅ローン、それも積立式の場合には、特に注意することが必要です。他の商品の例ですが、前払式割賦販売で、消費者の方が貸倒れを蒙った事件がいくつかあります。積立式住宅ローンの場合にも、目的物件の給付を受けるまでは前払式割賦販売と同様の危険を持っているわけですから、信用ある会社を選ぶことが必要になってくるわけです。
次に、各種の条件について調べなければなりません。例えば融資金額の最高限度、返済期間、金利、保証人の条件、その他の担保等について調べることは最低限必要です。若干の注意点を申しますと、まず返済期間については、必ずしも常に最長期間の契約をしてくれるとは限りません。利用者の年齢が関係してくるようです。例えば老齢の人が最長期間の融資を申し込んでも承諾してはくれず、短い期間にすることを要求されるようです。金利については、表面的な利率だけでなく、申込金、手数料等の経費を算入して計算してみることが必要です。また、預金を必要とする場合には、自己資金として利用できる場合とできない場合とがあります。預金をすえおくことを要求される場合には、その預金分は自己資金として利用できず、それだけ余分に融資を受けなければならなくなるわけですから、その点についての実質金利の計算が必要です。保証人については、その人数や資格を調べる必要があります。物的担保としては、目的物件に対する第一順位の抵当権設定が普通です。ですから、普通は同じ物件で二度借りすることはできません。またその場合には、さらに停止条件付代物弁済契約が結ばれることが多く、支払を怠ると不動産を返還しなければならなくなります。

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土地

次に、融資金額と返済期間のコースを決めることになるわけですが、この点については、自分の収入と年齢とを考えて、無理のないコースを選ぶことが重要です。無理をして、途中で支払を怠りますと、買主にはずいぶん不利になります。例えば期限の利益の喪失約款、無催告解除約款、違約損害金の定め等々、買主に不利な定めが多いのです。また、積立式ローンの場合に、たとえ目的物件の給付を受ける前に解約したとしても、返還金に利急がつかないだけでなく、高い違約損害金が取られることになります。ですから、途中で解約しなければならなくなるような無理な契約をしないことが、賢明な方法なのです。
なお、住宅公団、住宅金融公庫の場合には、住宅の分譲、公庫融資金の貸付にあたって、収入の基準が定められております。
最後に、重要な点として、目的不動産の所有権の移転時期、登記時期を調べておくことが必要です。不動産の割賦販売の場合には、所有権留保売買を行なわない場合が多いので、一応は安心なのですが、重要な点ですから、このことを確かめておくことが必要です。
契約締結の際まず注意すべきことは、契約書をよく読むということです。一般的に言っ て、日本人は、契約の際に契約書をよく読みませんが、法律の世界ではそれではすみません。話合いで何とかなるだろうという意識は、ここでは通用しないのです。割 賦販売約款には買主にとって不利な条項がずいぶんあります。しかも、不動産の割賦販売には割賦販売法が適用されませんから、それがそのまま当事者間を拘束する規範となるのです。
次に、提携ローンに関することですが、この場合には、普通は金融機関の融資が売買契約の条件となります。したがって、万一融資が受けられなかった湯合には、契約は当然に効力を失うか、あるいは解約権が発生することになります。ところが、問題になるのは、その場合の返還金の範囲や時期です。つまり、買主としては、すでに手付金か頭金を支払っているわけで、その返還を求めることになるわけですが、この点をめぐってずいぶん紛争があるようです。ですから、このような紛争を事前に防止し、不利益を蒙らないように、あらかじめ合意をしておくことが必要です。合意の内容としては、一定期間以内に若干の手数料を差し引いた残額を返還してもらう、というのが妥当のようです。
契約を締結して第一回の割賦金を支払うと、普通は目的物の所有権を移転し、移転登記か保存登記を行ない、そのかわりに、買主は目的物件に第一順位の抵当権を設定します。これらの場合の登記の費用は、約款で買主の負担になっているのが普通ですから、それを準備しておかなければなりません。
次に、登記名義人には権利証が交付されますが、これは買主自身が所持するのが普通です。しかし、売主たる不動産会社としては、大事な担保物件である購入不動産を買主が処分してしまうかもしれないという危惧を抱いて、権利証の保管を申し出ることがあるようです。しかし、売主預りという事態は避けるべきです。仕方のない事情がある場合には、少なくとも提携先の銀行預りにするとよいでしょう。
なお買主は、自分が所有権者であるからといって、返済期間中自由に購入不動産の処分が出来るわけではありません。この点については約款に定めがあり、それに違反しますと、期限の利益を喪失し、あるいは契約が当然に解除されます。

土地
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