不動産の有効利用のマスタープランの作成

 実権者から有効利用のニーズを引き出した後、建築物の企画立案に取り組むことになる。このマスタープランを作成するポイントは五つあげられよう。
 1. 建物の規模を決める
 土地の有効利用の効果をより高めるためには、まず、建ぺい率、容積率の許容範囲内で、最大規模の建物はどれぐらいのものが建てられるかを調べることから始まる。
 土地の空間利用という点で一番効果的なのは、限られた中で最大のものを建てることであるわけだから、建物の使途は決めなくても建物の高度制限、容積率を考慮してどの程度の建物が建てられるかをまずチェックすることである。
 2. 建物の利用形態を決める
 有効利用を図れる場所は、商業集積地が多いため、その使用目的は七〇〜八〇%がオフィスビルである。また、マンションも比較的多い利用形態である。
 3. 事業採算計画を立てる
 事業採算計画とは、収支計画と賃金繰りである。
 専門コンサルタントやゼネコンに対して、収支計画を立てさせ、それぞれの項目(賃料、保証金、入居率など)を検討する中で、必要資金とその最大返済期間がどの程度になるか提示することが重要である。
 4. 事業主体・事業手法を決める
 事業主体を個人にするか、法人にするかを決定すまた、事業を全て自分で行う自己開発方式とするか、総合請負方式、等価交換方式等の手法をとるのか決定する。各々メリット、デメリットがあるが、土地所有者のニーズにできるだけ沿うものを選択する。
 5. 運営管理をどうするか
 建物の運営管理に対して、不動産管理会社をつくるのか、あるいは地元の不動産業者に委託するのかを決める。

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 マスタープランの作成は、銀行自身がすべてを作成することは不可能である。そのため、協力業者として有力な設計業者を数社決めておくことが重要である。
 そして、プランができ上った段階で、土地オーナーにプランを提示するのであるが、その時のポイントは、地主が理解しやすいように目で訴えていくことである。
 まずマスタープランのアウトラインを表わすため、敷地概要・設計概要・配置図などを作成し、平面図や断面図を効果的に利用する。その他、収支計画や資金計画、事業主体、運営管理についても図表化し、目で見て理解してもらい易いようにする。
 不動産有効利用のマスタープランは、設計業者やディベロッパー等の協力があって、はじめて作成可能になるわけなのだが、その際銀行のとるべきスタンスとしては土地オーナー(施主)のニーズにできうる限り沿う形で対応することである。

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