開発分譲、買換による土地の有効利用

 不動産の有効利用の方向づけについてはある程度類型化することができる。ここではそのうち処分と凍結を取り上げてみる。
 まず処分であるが、ここでいう処分は単純に土地を処分するのではなく、言わば有効利用型処分というべきもので、「買換え」や「開発分譲」といったものを考えることができる。

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 有効利用の検討の対象となった不動産では収益資産化することが難かしい、すなわち、建物を建て賃貸事業をやっても賃料水準が低く、採算的に妙味が薄いとか、立地条件に適合した利用形態では経営・管理面でテマヒマがかかりすぎ、収益に比較して事業的に妙味がないなどの場合、その不動産を処分し、売却代金で、他の不動産を取得して、その不動産事業を行い、有効利用することが考えられる。これがいわゆる「買換え」である。
 この買換えにおいて最も留意すべきポイントは節税対策である。買換えは、保有不動産の売却を伴うものなので、その譲渡益に対して当然課税の問題が生じる。うっかりすると譲渡益に対する多額の課税のために、予定した買換え不動産の取得代金に不足し、有効利用の目的を達することができない、ということが起りかねない。一般的に、買換えで課税されたのでは妙味がないものである。
 この課税を避けるためには、租税特別措置法に定める「特定資産の買換え」などの課税上の特例措置を活用する必要がある。
 買換えの特例のうち比較的利用頻度の高い譲渡資産と買換資産の組合せは、あらかじめよく理解し、活用できるようにしておく必要があろう。
 処分型有効利用のもう一つのタイプとして「開発分譲」がある。開発分譲は、保有不動産を単純処分するのではなく、それを開発し分譲マンションや宅地分譲、分譲建売住宅等の分譲事業を行うものである。対象不動産の状況から分譲事業が可能な場合、開発により、付加価値をつけて処分することも有効利用の一方法といえよう。
 ただし、分譲事業には宅地建物取引業法の規制があり、また土地処分について譲渡益に対する課税の問題も生じるので、事業手法、節税対策に留意する必要がある。
 対象不動産の周辺地域の動向から、適切な有効利用形態が予測しがたいこともある。例えば、鉄道の延伸計画や道路計画のスケジュールが現時点では明らかでないとか、周辺地域の開発が急激に進んでいるなどにより、将来の動向を今少し見極めたうえで利用形態を決めることが望ましいことがある。この場合、有効利用自体は当面凍結し、情報収集を継続し、適当な時期に再度事業化を考えることも、顧客サイドに立ったアドバイスといえよう。

土地
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