情報収集は日常活動からつかむ

 不動産の多面化工作の前提になるのは情報収集活動であることは周知の通りである。不動産の情報収集方法はおおむね以下のとおり。
 1. ヒアリング - 顧客の会話のなかで顧客のニーズを聞き出してゆくこと。
 2. 実査 - 日頃から取引先の不動産の所在、面積、利用状況などを絶えずリストアップしておくことが必要である。とくに自店のテリトリー内の物件は実際に足を運び実査しておくこと。遊休地がある場合には、とくにマークする必要がある。
 3. 財務諸表 - 貸借対照表は、企業の営業活動状況を示す情報源である。不動産については、土地・建物などの評価額が実査に比較して、過大・過小かを、絶えずチェックしておく。また、良好な利益を計上しているにもかかわらず、償却資産が乏しいケースも着目しておきたい。
 4. 近隣遊休地の把握 - テリトリー内の遊休地は有力な情報源であり、多面化工作の素材である。したがって、資産証明書、登記簿謄本などにより基礎データを整備し検討を行っておくべきである。
 5. 税務、相続、老後設計などのセミナー開催。
 6. 不動産業関連業者、専門家からの情報収集。

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 個人と法人とでは、それぞれヒアリング項目、眼の付け所が違ってくる。個人の場合は、売買情報が一般的で、有効利用情報の方がとりにくい。「静かな所へ引越したい。」「娘が結婚する。」等々、売買情報のヒントは、けっこう多い。有効利用情報については、「遊ばせている土地にアパートでも、と考えているんだが」といった直接な相談の形をとらずに、「土地の相続のことを考える相続税の負担が心配だ」といった相談事が多い。一見、不動産有効利用と直接関係ないと思われる情報から、いかにビジネス・チャンスをとらえるかが担当者の腕の見せ所である。
 法人については、工場の移転や有効利用、遊休資産の活用、社宅・独身寮の見直し、あたりが眼の付け所であるが、当該法人の子会社、関係会社にまで関心を反ぼす心遺いが必要であろう。管財・総務といった不動産を直接的に把握していると思われるセクションだけでなく、経理部門にもアプローチをしておくのも肝要である。思わぬ部署から関いた話から不動産情報は入手できる。
 不動産に係わるニーズは、銀行の取引網、情報網を生かしたオルガナイザー機能を発揮するのにふさわしいこともあり、銀行間の競争は厳しさを増している。本支店一体となり不動産プロジェクトを展開する必要があり、銀行のコーディネーターとしての役割が一層重要になってきていることを銘記すべきであるといえよう。

土地
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