不動産取引は早期情報入手が決め手

 月々の銀行の営業活動は情報活動そのものである。情報活動の結果として業績が形づくられる。その情報の中でも、自店エリア内の不動産取引情報は、その業績伸長にとって、貴重な情報源である。それは、大きな運用調達源となり、取引先開拓、深耕のチャンスともなる。成功すれば極めて大きな波及効果をもたらす。
 不動産情報の課題としては、「売りたい」「買いたい」「貸したい」「借りたい」「建設したい」のほか「遊休地を所有している」「借りて家賃を支払っている」「どこにどういった不動産を所有している」「非効率で採算が取れていない」といった現状分析情報がある。
 不動産取引の成功は、表面に出た「たいニーズ」の早期情報収集と保有、その情報の紹介が一般的であるが、さらに進んで、潜在ニーズの発掘が、効果的である。不動産の効率的活用、事業承継といった相続税対策に関するアドバイス活動が大切でより一層の効果をもたらす。

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 市中にとびかう不動産情報は、陳腐化した情報が多く、徒労に終ることが多い。それを情報源としては銀行の情報力のなさを顧客に披厘するだけである。この意味で、不動産情報は、早期活動から生じた「たい情報」と域内不動産の現状分析情報の収集活動が必要といえる。早期情報は、情報発生時点よりの取引の見込みが可能で、代金トレースほか情報ぐるみの派生効果が期待できる。
 早期情報収集をより効果的に進めるためには、日頃からの地道な情報収集活動と保管、情報拠点をもつこととその活用、不動産取引に関する専門知識を身につけること、営業区域内の不動産所有者の取引化と深耕化を日頃から図っておくこと、の四点があげられる。
 日頃の取引先とのヒアリングの中から、売買、出店、建設等の情報入手、取引先の所有不動産の把握と非効率不動産(遊休地)の発見とリストアップ活動が必要である。目ぼしい案件については法務局で権利関係を調査したり、広さ、形状、用途指定、容積率等の正確な調査とファイル保管も準備しておきたい。
 つぎに情報拠点であるが、専門の不動産業者はもとより、ゼネコン、設計業者よりの情報も、時として効果的な情報となる。早期情報入手はこうした情報拠点を多くもつことと、それらとの情報交換の繰返しから得られることが多い。
 不動産取引の成否は、情報の前髪をつかむことが大事であるが、また一方では、顧客にアドバイス、相談にのれる知識が必要である。アパート・ビル建築に関するノウハウ、事業承継等相続税対策に関するノウハウ、不動産売買に関する税務知識と節税対策、こうした専門知識が不動産に関する問題意識を鮮明にし、早期情報化の武器になる。
 さらに不動産取引は、必ず人が介在する。人と人との取引である。したがって、不動産情報は取引の本人を通じての情報ほど早くまた正確で生の新鮮な情報となる。この意味で、日頃の域内不動産所有者の取引化と深耕を図る必要がもっとも重要である。

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