遊休不動産はないか

 当店は新設店舗である。開店準備室当時よりあしげく通っている地元企業の一つに、スピーカー製造では業界でも有数のK製作所がある。
 メイン行は都銀のT行で当店との取引は、社長が当行本店所在地出身ということで、開店時のご祝儀預金と、あしげく通っている足代としての個人の積立のみで会社取引はない。また、何回も通っているうちに、経理担当者とも親しくなり、数名の個人取引はできた。
 決算時期を迎え、経理担当者より納税資金は借入をする旨情報を得、その資金セールスのため社長に会ったが、メイン行で手配済とのことであっさり断られた。しかし、その時の雑談の中から社長個人の源泉税について話題となった。奥様と合算すると月額約一〇〇万円の多額になり、節税対策に頭を痛めているとのことであった。
 以前、次男、三男の分家のために一〇〇坪程度の土地を購入した。しかし土地が狭く、市街地でうるさいことから気にいらず、別の場所に手当をして現在は遊休不動産となっていることを聞いたことがあった。

スポンサーリンク

 この土地を利用しての節税対策に取組んだ結果、アパート経営がベターと考えた。
 早速、家族の所得と借入額も一応当行で推定して、その条件のもとでの収支計画書と、この借入によりどの程度の節税効果(所得税、住民税等)を試算した結果かなりの節税ができることがわかった。訪問の上本計画書の説明をしたところ、対応の早さ、節税効果の大きいことに驚いた様子であった。
 数日後、社長より電話が入り訪問したところ、社長の給与明細書のコピーを手渡され「実際にどの程度の節税ができ、何年でペイできるのか」の試算を依頼された。また節税のための借入であるから、条件は当店にまかせるとのことであった。
 このアパートローンの条件をもとに再度試算をし直した結果、長期にわたりかなりの節税ができ、また社長が第一線を進いた後は、安定的な家賃収入が約束されることになる。
 このことから社長は大変乗り気となり、目下、当店が新規先としてリストアップしている建築会社へ設計を依頼中である。
 本件が実現すれば、まず、長期安定的なビル・アパートローンの獲得ができること、及び建築会社の取引はもちろん、子息への土地代のトレース、優良先への貸出が可能となるわけだが、さらに、このコンサルティングの過程で社長の信頼を得たため、念願の「会社の取引」も大きな進展を見ることになり、その総合的なメリットは、はかりしれないものとなる。

土地
不動産は土地と人間のかかわり方/ 不動産の有効利用はもっとも多面性を持つ/ 不動産は商売の宝庫/ 不動産の有効活用推進のメリット/ 不動産取引は総合取引のチャンス/ 資金管理から資産管理への転換が必要/ 有効利用は立地が決め手/ 不動産売却代金をトレース、預金化する方法/ 不動産の有効利用の資金トレース/ 融資実行と営業斡旋にも気を配る/ 営業斡旋を推進する/ 競争入札時には取引先業者を推薦する/ テナント斡旋業者の協力を得る/ 遊休不動産はないか/ 住宅ローンの提携銀行/ 情報収集のための標語/ 不動産取引は早期情報入手が決め手/ 企業の早期情報入手は営業、企画部門から/ 情報収集は日常活動からつかむ/ 不動産情報に不可欠なアイテム/ 工場は地域分析がポイント/ 不動産担保設定情報を収集、集積する/ 遊休土地を調査する/ 所在・面積・利用状況をリストアップしよう/ 空地・平屋建て・老朽建物に注目/ 相談会を開催し情報入手の仕掛けをつくる/ 専門家から情報ルートを確立/ 設計事務所等関連業者からの情報入手/ 日頃から建設関連業者との深耕を図る/ 不動産業者と上手に付き合う/ 不動産情報の活用が問題/ 不動産のマッチングチャンスの増大/ 不動産は情報の入手がまず必要/ 不動産の情報収集は全員で/ 情報のつまったポケットを沢山もつ/ 土地の有効活用に対するニーズ/ 土地の有効活用を阻害する要因/ 自己開発と不動産賃貸業としての有効利用/ 開発分譲、買換による土地の有効利用/ 貸事務所ビルの特徴と推進ポイント/ 賃貸マンション・アパートの推進ポイント/ 外国人向マンションの推進ポイント/ 貸店舗の特徴と推進ポイント/ ホテルの特徴と推進ポイント/ スポーツ施設の特徴と推進ポイント/ ファミリーレストランの特徴と推進ポイント/ 駐車場の特徴と推進ポイント/ 郊外立地の新しい不動産利用形態/ ニーズに合った事業方式の選択/ 等価交換方式とは/ 事業受託方式の特徴/ 土地信託方式の効用と推進ポイント/ 借地権設定方式の有効性/ 不動産の有効活用は施主寄りの発想が必要/ オーナーへの具体的アプローチ/ 土地所有者のニーズにマッチしたアプローチ/ 物件調査のポイント/ 個別分析と地域分析のポイント/ 事業化に当たってはきめ細かい市場調査を/ 外部戦力を組織する/ 不動産の有効利用のマスタープランの作成/ 設計事務所の活用のポイント/ 建設会社の選定のポイント/ 事業採算計画のたて方/ 資金計画の検討手順/ 不動産賃貸業の経営的特色を生かす/ 入居テナント斡旋の推進ポイント/ メンテナンスは建物の品格を決める/ 管理会社選択のポイント/ 不動産取引推進には節税アドバイスを/ 相続財産の評価額を減少させよう/ 生前贈与による節税効果をアピールしよう/ 債務控除の制度を有効活用しよう/ 不動産オーナーのバランスシートをつかむ/ 相続税の評価額を算出する/ 事業承継の節税プランを提案する/ 不動産譲渡所得税の算出のポイント/ 所得税対策が図れる管理会社の設立/ 株式対策と資産対策/ 再開発プロジェクトはビジネスチャンスの宝庫/ 再開発事業は地方自治体からの情報が大事/ 企業誘致を地場活性化につなげよう/ 再開発の専門セクションを作ろう/ 企業誘致の担当者を置く/ 企業誘致の担当部署のヒアリング/ 企業誘致は進出企業のリスク軽減の設備が必要/ 各種情報提供で企業誘致に取組む/ 誘致企業のリストアップ/ 競合他行と差別化を図るサービス/ 第三セクターや組合との取引/ 地元大口地権者との取引を拡大しよう/

       copyrght(c).土地の買い方ガイド.all rights reserved

スポンサーリンク

プライバシーポリシー