資金管理から資産管理への転換が必要

 不動産取引を推進していくには地主(施主)のトータルベースでの資産管理が不可欠である。
 従来の銀行マンの発想は、預貸金管理であり、資産金管理であった。貸出金・預金の金額を管理しそれによって実質金利や収益率を出していれば、用は足りていた。
 しかし、顧客のニーズは今や、従来と比較してはるかに高度化・複雑化している。巣なる資金の運用は、もはや眼中にはないというのが現状であろう。顧客が所有している資金だけでなく、資産という捉え方でトータルベースの運用をアドバイスしていくことが、これからの銀行マンに求められるもっとも重要な資質であろう。
 「預貸金管理」から「資産管理」への発想の転換、特にファイナンシャル・アドバイザーとしての発想が必要である。

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 通常、顧客のトータルベースの資産は不動産七割、現預金二割、有価証券その他が一割というのが一般的なポートフォリオであろう。
 この割合から見ても「現預金の大部分を自行で獲得しているからメイン取引銀行だ」という発想は、過去の遺物と化している。
 預貸金管理といった資金管理からトータルな資産管理に転換できるかが、いま、銀行マンに求められる喫緊の課題であり、それが新たなビジネス・チャンスを創造することとなる。
 トータルな顧客の資産を見た場合、現状では何と言っても不動産が最大のものとなっている。前述のポートフォリオの割合でも七割を占めている。いかに管理し、有効利用できるかが最大のポイントである。
 特に、最も価値の高い遊休不動産を所有する地主へのアドバイスをどうするか。固定資産税を支払って、子孫のために資産を残そうと考えている地主も、まだ少なくない。そこで、健全な債務を残しながら、子孫に美田を譲るには具体的にはどうしたらよいか。しかも、その間、安定収入を得たい、節税を図りたい、というニーズが必ず発生する。
 銀行マンとしては、こういったニーズに対して、いかに的確なプランニングができ、アドバイスできるかが顧客取込みのポイントとなる。そのためには、不動産有効利用推進のノウハウ蓄積が必要であり、自行内の体制及び他業界との連携体制もシステムに組みたてておくことが必要である。
 不動産の有効利用は、前述のような遊休不動産ばかりではなく、古くなった建物の建て替えや高層化、工場・事務所等の跡地利用等々、様々なケースがある。しかも、地主のニフズは節税指図、収益指同等に異なっている。それぞれのケース、ニーズによって銀行の対応は様々である。それだけに、一朝一タにはいかないが、不動産の有効利用は顧客にメリットを与えながらも、銀行自身にも多大なウマ味、ビジネス・チャンスをもたらしてくれる。

土地
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