不動産取引は総合取引のチャンス

 個人事業主との取引でメインであるかどうかの分かれ目の一つには、その資産に対して担保を抑えているか否かというポイントがある。単に融資のロットではない。
 短期資金を十債円貸出している先と、担保をとった長期資金を二債円貸出している先とでは、メイン化するのは絶対に後者である。つまり、メイン化のためのポイントは長期資金の拡販であり、その長期資金は不動産物件を担保にとるので、取引のメイン化にきわめて有利である。
 しかも、長期信用を行うということは、節税の問題などを通してその顧客の懐深く食込んで、資産の安全運用という観点からファイナンシャル・アドバイザー的な立場になり得る。

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 ファイナンシャル・アドバイザーには二つの面がある。一つには土地などの「資産の活用」。もう一方は、規制金利・自由金利商品をはじめとして・金、債権、あるいは不動産投資など、諸々の商品のバランスを考えながら「資金の安定運用」、ポートフォリオを提案するという面である。
 これによって銀行は顧客の資産と資金の両方に対して取引拡大が期待できる。特に、地主に対しては資金と資産の双方で運用アドバイザーとしてのポジションを確保することによってメイン取引が果たせる。
 マンション等の入居者とのメイン取引を推進するためには、個人の借入金、いわゆるローンを獲得することが最大の眼目である。
 ローンを借りていれば当然、決済口座をつくる。決済口座をつくれば、そこに給振を指定する。給振が指定されれば、大体財形もセットで獲得できる。さらに、定期預金、カード、自動振替をセットしていけば、住宅ローン借入者とのメイン取引が出来る。
 フラット35等の指定行という場合も、これをいかに獲得するかによって、定期預金の実績は大いに左右される。
 定期預金を勧誘するばかりで、提携ローンを獲得できないようでは本末転倒。定期預金を悟得するために、ローン獲得によるメイン取引を推進するという観点から、入居者との総合取引は十分可能である。
 不動産取引による業者との総合取引も、そのチャンスは数多い。
 ゼネコンと地域内の下請業者との提携関係を再構築するのも一法である。例えば、既取引先のゼネコンに融資の新規アプローチ先の優良下請業者を紹介することによって、銀行としては、既取引先との預貸金の太りが期待できるだけでなく、新規の預貸取引が創造できよう。
 このように、不動産取引は総合取引の絶好のチャンスであり、また必要不可決な要素である。これを最大の狙いとして推進したいものである。

土地
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