不動産は商売の宝庫

 顧客の金利選好が強まる中で、間接金融の依存度が相対的に伸び悩み、直接金融へのシフトが急傾斜に進んでいる。通常の預金取引だけではノー・サンキューの時代と言えよう。
 それだけに銀行間の競合が激しいが、その中にあって有資産者に対する需資創造としての不動産取引はまさに商売の宝庫である。
 狭い国土のなかで不動産は再生産がきかない。顧客サイドでは、再生産の不可能な土地空間をいかに利用しようかというニーズが高い。それに対して、われわれがオルガナイザー機能を発揮することによって、商売に結びつくチャンス、融資に結びつくチャンスが生まれる。
 従来、融資に関しては顧客の要望に対して審査判断を行うという「待ちの姿勢」で対応してきたが、顧客の資産に着目し、需要を掘起こす「攻めの姿勢」に変わらざるをえない。

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 こうした状況のなかで、不動産取引は入居者取引など波及効果も期待できるので、これからの銀行の預金、とくに長期資金の需資創造においては必要不可欠なゾーンになっている。
 この場合の長期資金は、ダンピングをしない利ザヤのとれるものが拡販できる。しかも担保付きで保全も十分に図れるので、銀行にとっては最大のメリットとなる。
 第2のメリットとして、土地の有効利用と需資創造をすることによって、顧客とギブ・アンド・テイクの関係が保たれ、信用創造ができるという点があげられる。顧客にノウハウを提供しながら、われわれも収益を確保できる。
 こうした相乗効果によって顧客の信頼が得られ、近隣あるいはブロック内の地主への波及効果も期待できる。
 3番目の具体的なメリットは、オフィスやマンションなどの入居者取引が一括で実現できることである。
 マンションの場合はフラット35の指定、あるいはプロパーの住宅ローンの提携、給振、財形、定期預金といった入居者との総合取引が一括して獲得できる。
 オフィスビルの場合は、入居者の保証金に対する融資をはじめとして賃貸料のトレース、当該企業との取引が可能である。
 第4のメリットとして、建築する際の受注業者との業者取引が期待できる。
 たとえば、ゼネコンに受注されると、数十、場合によっては5,100の業種すべてに関連があるので、こうした受注業者をゼネコンに斡旋することによって、新規取引の開拓、あるいは、既取引先に対する取引拡大が十分期待できる。
 以上のように、不動産取引は施主(地主)、入居者、業者とギブ・アンド・テイクの商売ができ、なおかつ利ザヤが得られるという点に最大の取引妙味がある。不動産に関連した取引は、実質的に建築金額の3倍以上の波反効果が間違いなく期待できるので、是非とも鋭意推進したいものである。

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