土地の有効活用

 これまで、個人や企業が、その所有している貴重な土地を有効に活用するための開発手法の一つとして、土地信託が有力な武器となることを、事例をまじえながら紹介してきました。
 地価の高値安定が基調となる中で、固定資産税の負担増にみられる保有コストの上昇は、年々うなぎ登りで進んでいます。それだけに、大切な土地を一昔前と同じように、遊休地や駐車場、あるいは非効率の低層住宅のままで放置しておいては、せっかくの財産が眠っているようなものでしょう。といって、売却するとなると、高額の税金を取られてしまうことにもなりかねません。
 将来、必ずやってくる、相続税の負担、納税のための土地の切り売りといった事態も、もはや、一握りのお金持ちだけの苦しみではないでしょう。

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 この際、新しい環境にふさわしい発想をとり入れ、ご自分の土地を改めて診断のうえ、資産計画を練り直す好機到来と受け止める方が、正しい認識かと思われます。早めに「所有より利用」への意識転換に踏み切り、単に当面の採算だけでなく、将来の資産の保全、相続対策までも視野に入れるような大きなモノサシで、眠っている土地の目をさませることが望まれるところです。
 例えば、最近改めて賃貸マンション経営が見直され、貸家住宅の着工件数が、低迷している住宅着工件数を尻目に、気を吐いているのも、この間の事情を物語っているのかもしれません。
 中味を子細に観察してみますと、高度成長時代までの「バスなし、台所・トイレは共同」「3年で元をとる」といった、当面の収益性に狙いをおいた短期勝負型の事業経営が不振な反面、単なる利便性に加え、居住性を重視した長期安定型の経営ぶりが好調なことがわかります。
 また節税対策、資産保全対策の一環として、取り組んでいる意図も読み取れます。
 おそらくこの背景には、住宅の数が世帯数を上回ったという住宅事情はもとより、長期的視野で資産の最適な活用に、目を向け始めた供給サイド(地主の方々)の意識の変化と、次のような需要サイド(居住者)のニーズの変化との両面があるのでしょう。住宅価格の高騰による持家指向の後退、あるいはライフスタイルに応じた快適な暮らしを、設備や管理の行き届いた賃貸住宅に求める人達の出現がそれです。
 いずれにせよ、土地の開発、活性化をめざすマンション賃貸やオフィスビル賃貸事業そのものも、投下資本を長期にわたり回収していく事業である以上、やはり時代の流れ、住宅事情、ビル事情の動向に遅れることなく、ユーザーの真のニーズのありかを絶えず突き止め、これに積極的にこたえていくことが肝心かと思われます。思い切って踏み切ったはよいのですが、案に相違して、閑古鳥が鳴いているのでは困ります。その意味で、例えアパートにしても、昔流に「手軽で安全・有利な事業」と安易に即断してしまうのは、やや危険といえるでしょう。

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