都市関係・工業立地関係法

 大都市圏立法としては、首都圏整備法、首都圏市街地開発区域法が改正され、市街化抑制区域としての近郊地帯の廃止と共に近郊整備地帯が出現し、法律の名称も、「首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律」に改められた。またこれに加えて、近畿圏整備法、近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に開する法律、同様に、中部圏開発整備法、中部圏の都市整備区域、都市開発区域及び保全区域の整俺等に開する法律などの巨大都市整備及び開発の基本法が出そろうに至った。このほか、低開発地域工業開発促進法、流通業務市街地の整備に関する法律などの開発立法が続々と登場した。また土地開発とならんで重要な水資源開発を進めるために水資源開発促進法が成立し、さらに、河川水利行政の基本法たる河川法が、明治一九年以来始めて、全面的に改正され、農業水利中心の伝統的河川利用体系を根本的に転換した。

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 また工業立地を規制するため昭和三六年には工業立地調査法が改正された。その要点は、一部業種一部地域を除く工業立地に対し、企業の通産大臣への届出義務と一定の場合における知事の勧告権を規定したものです。勧告権が発動されるのは、既存工業立地条件が著しく悪化するおそれある場合ないし当該工場を他に立地せしめ、当該場所は他の業種のためにリザーブしておくことが適切と認められる場合であって、生活環境とか公害防止の観点は入っていない。なお、この勧告権の発動にあたっては工業立地審議会および工業用水審議会の議を経なければならない。さらに工業立地規制をいっそう強めるという観点から、昭和四一年に工業立地適正化法案が準備されたが、一定規模以上の工場について届出制を許可制にし、都道府県知事と通産大臣との協議による承認を必要とするこの実に対して、企業の側から強い反対が出され、結局同法案は廃案となった。それはともかく、「わが国の立地政策は輸出産業の国際競争力強化と矛盾するものであってはならず、生産費用の上昇を伴うような雇用政策的社会政策的配慮を優先する余裕はない。わが国においては、地域開発といい工業の地方分散といっても、それらはなによりもまず徹底した産業政策でなければならない」という通産当局の考えに示されるように、工業立地政策は一貫して、基幹産業の国際競争力を強化するための産業効率化政策の一部であり、この種の基幹産業に対しいかにして最良の工業用地を優先的に割付けるかということが政策当局者の脳裡から消えることはなかったのです。

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